債務整理は時間がかかる?相談から手続き・返済までの期間や流れを解説!

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債務整理は時間がかかる?相談から手続き・返済までの期間や流れを解説!

今回は、債務整理にかかる時間について、手続きの流れも合わせて解説していきます。

 

債務整理することを考えても、いろいろな不安からなかなか行動に移すことができない人も多いかと思います。

 

しかし、もし債務整理を検討するほど借金の返済が苦しいのであれば、一日も早く手続きをスタートすることをお勧めします。

 

それは、債務整理には時間がかかるからです。

 

債務整理をすると一言で言ってもその手続きは複雑で、債務整理の種類や個々の状況により異なるものの、一朝一夕で終わるものではありません。

 

債務整理の流れ

債務整理は自力で行うことも可能ですが、債権者との交渉、裁判所とのやり取り、複雑な法的手続きなども絡み、実際問題としては大変難しいものです。

 

そのため、専門家である弁護士や司法書士にその手続きを依頼する方が、スムーズに事が運び安心できます。

 

ここでは、弁護士や認定司法書士に依頼することを前提に話を進めていきます。

 

債務整理全般の流れ

まず、初回の法律相談から債務整理の手続きを開始するまでの流れを見てみましょう。

 

@弁護士または司法書士に初回の法律相談。

A弁護士・司法書士に正式に依頼

B弁護士・司法書士が債権者へ受任通知を送付
・受任連絡の後は、債権者からの連絡・督促はすべて弁護士・司法書士宛に届くので、直接の取り立ては止まります。

C取引履歴をもとに引き直し計算
・受任通知と共に、取引履歴の開示請求もする
・債権者から弁護士・司法書士宛に取引履歴が送付される
・取引歴をもとに引き直し計算し、減額幅を見る

D債務整理の方法を決める
・減額後の借金の残高により、適切な債務整理の方法がわかる
・残高を3年(36回払い)または5年(60回払い)で返済できるかどうかがポイント

E債務整理の手続きを開始

 

次に、各手順について詳しく説明していきます。

 

1.弁護士に相談

債務整理を考えたら、まず弁護士や司法書士に相談しましょう。

 

役所によっては市民相談窓口で無料の法律相談を受け付けていたり、法律事務所でも初回相談無料というところもあります。

 

まずは相談がスタートです。一旦債務整理の手続きを開始すると、弁護士・司法書士と依頼人の間には強い信頼関係が必要になります。

 

依頼人は全てを包み隠さず弁護士に話すことがに必要ですので、信頼して依頼できる、話しやすい弁護士を探すことも大切です。

 

2.弁護士が受任すると

正式に弁護士に依頼すると、弁護士は債権者に「受任通知」を発送します。

 

これにより、今後の全ての窓口は代理人である弁護士となることから、債権者からの各種連絡、督促は弁護士宛に届くようになります。

 

依頼人は、これまで苦しめられていた督促状によるプレッシャーから解放されます。

 

また、これから債務整理をするということは、「借金の金額を見直し、新たな返済計画を実行していく」ということですので、この時点でこれまで計画されていた月々の返済はストップします。

 

そして、債務整理の手続きが完了し、新たな返済計画が決定された時に、新たな金額での返済が再開されるのです。

 

月々の返済がなくなるこの期間は、生活を立て直す良いチャンスともなります。

 

または、この期間に少しずつでも弁護士費用を積み立てておくこともできるでしょう。

 

3.取引履歴開示請求と引き直し計算

弁護士・司法書士が受任すると債権者に受任通知を出しますが、この時「取引履歴開示請求」も同時に行います。

 

取引履歴とは、過去の一回一回の借入と返済の記録が記載された書面です。

 

債権者から弁護士・司法書士宛に取引履歴が書面で送られてきますので、これをもとに「引き直し計算」と行い、どのくらいの減額ができるかを算出します。

 

引き直し計算とは、利息制限法の上限を基準として利息を計算し、過去にそれを超えて払った利息があれば、元本の返済に充てるというものです。

 

2010年に利息制限法と出資法の金利が統一されましたが、それ以前には、グレーゾーンと呼ばれる高金利で貸し付けを行う業者が多くありました。

 

このような高金利の利息を長い間支払っていた場合には、引き直し計算によって大きな減額ができる可能性があります。

 

引き直し計算により、どれだけ減額できるか、残る借金はいくらか、返済できる金額かどうかがわかり、それにより、どのうような債務整理の方法を選ぶか検討していきます。

 

4.ポイントは3年か5年で完済できるかどうか

引き直し計算により、背負っている借金総額から減額できる額、そして残高がわかります。

 

減額後の借金残高、本人の資産状況、収入状況を照らし合わせ、今後返済していけそうか、それとも到底返済できそうもないのかを考えていきます。

 

債務整理の中で引き続き返済していく方法として、任意整理と民事再生(個人再生)がありますが、どちらも整理後の返済期間は3年から5年を目途としています。

 

このことから、「減額後の借金残高を3年から5年で完済できるかどうか?」がポイントです。

 

返済できそうであれば、任意整理や民事再生、到底返済できる金額ではない場合には、自己破産の選択が適当ということになります。

 

ただし民事再生の場合、引き直し計算後の返済残高が多すぎると思っても、実際に再生手続きを行うとそれより大幅に減額される可能性が高いです。

 

そのため、引き直し計算による返済残高が到底返済できる金額ではないから100%自己破産ということではありません。

 

状況によっては民事再生を選択できるチャンスはあります。

 

住宅ローンが残っていて家を残したい人、財産を残したい人、自己破産における職業制限の影響を受ける人は、民事再生が適しているといえるでしょう。

 

5.債務整理の手続き開始

どの債務整理の方法をとるか決定したら、あとは必要な手順にそって手続きを進めていきます。

 

任意整理の場合は、裁判所への申立ては必要なく、弁護士や認定司法書士が債権者と直接交渉をしていきます。

 

和解締結後は、利息の支払いはなくなり、毎月支払う額はすべて元本の返済に充てられますので、順調に借金が減っていくことになります。

 

民事再生と自己破産は、裁判所に申し立てを行います。そのため、裁判所に提出する申立書から様々な添付書類まで用意する必要があります。

 

この書類集めは正直言って時間と労力を要しますが、一つでも揃っていなければ申し立てが受理されないため、一つ一つ根気よく揃えていく必要があります。

 

自己破産の場合は、裁判所に出向いたり、管財人との面談の必要があります。その後、免責決定許可が下りれば、手続きは終了となります。

 

民事再生で再生委員が必要な場合は面談があります。再生計画案の認可が下りると、計画に従って支払いを行っていきます。

 

各債務整理の流れと必要期間

債務整理全般の大まかな流れについて、お分かりになったかと思います。

 

ここから、各債務整理ごと、その流れと必要期間について説明していきます。

 

任意整理の流れ

@弁護士または司法書士に初回相談。正式に依頼するか検討する。

 

A弁護士または司法書士に正式依頼。

 

B委任契約に基づき、弁護士から債権者へ受任通知が送付される。
・早ければ即日に送付される。
・これにより、債権者からの連絡、督促はすべて代理人である弁護士へ送付される。
・債権者への返済も一旦ストップする。

 

C弁護士・司法書士から債権者へ取引履歴の開示請求がされる。

 

D債権者から弁護士・司法書士宛に、取引履歴が書面で送られる。
・早い業者で2週間、遅い業者では1ヵ月以上かかる。

 

E全ての債権者からの取引履歴が揃ったところで、引き直し計算を行う。

 

F弁護士・司法書士がそれぞれの債権者と和解交渉を始める。

 

G全ての債権者との交渉がまとまった時点で、和解契約を締結する。
・依頼者には、この時点で弁護士・司法書士から連絡がある。

 

H和解後の返済計画に基づき、返済を開始する。
・通常、3年から5年を目途に完済する。

 

任意整理の手続き期間は3ヵ月から6ヵ月

任意整理は上記のような流れで進みますが、その開始から完了までは約3ヵ月から6ヵ月かかります。

 

任意整理はあくまでも任意の交渉の上に成り立っていますので、一方が交渉内容に納得しなければ、手続きが先へ進まないという可能性があります。

 

債権者によっては、取引履歴の開示に時間がかかる、和解交渉になかなか応じてくれないこともあり、交渉時間が長引くこともあります。

 

任意整理後の返済期間は3年から5年

和解後は減額された借金を分割払いで返済しますが、その返済期間は一般的には3年、それが難しければ5年を目途に計画することが多いです。

 

任意整理は裁判所を通さないため、法律にのっとった返済期間という縛りはないことから、返済期間についても債権者次第です。

 

とはいっても、初めから5年以上の返済期間に納得する債権者は少ないです。

 

返済期間が長ければ長いほど、期間途中での家庭状況、仕事状況の変化による支払い能力への影響が出やすいと考えられているからです。

 

しかし、返済開始後の諸々の事情で返済がどうしても厳しいという場合には、新たな交渉によってその延長ができる可能性もあります。

 

任意整理は、一旦弁護士または司法書士に依頼してしまうと、その後本人がやるべきことはありません。

 

自己破産のように面倒な書類集めや裁判所への出頭がないことがメリットなのですが、「黙って待つのみ」も意外につらいものです。

 

というのも、弁護士・司法書士からは和解が締結するまで一切連絡がこないことが多く、手続きが進行されているのか、和解には近づいているのか、放置されているのではないかなど、不安に思う人が多いのです。

 

もしも、不安なことがあれば本人から弁護士・司法書士へ連絡して何も問題ではありませんので、進捗状況を確認をしたり、気になることがあれば遠慮せず聞いてみましょう。

 

民事再生(個人再生)の流れ

@弁護士・司法書士に初回相談。正式に依頼するか検討する。

 

A弁護士・司法書士に正式依頼。

 

B委任契約に基づき、弁護士・司法書士から債権者へ受任通知が送付される。
・この後は債権者への返済はストップする。(住宅ローン以外)

 

C申立てに必要な書類などの準備。
・必要書類収集、分割予納金の準備、債権者との事前協議、計画弁済の算定など。

 

D準備ができ次第、裁判所へ民事再生の申立てを行う。
・裁判所によって異なるが、個人再生委員が選任される場合は、ここで同時に選任される。

 

E個人再生委員が選任された場合は、再生委員と面接。

 

F個人再生の開始決定。

 

G債権届出期間と意義申述期間。
・借金の存在や金額について、債務者と債権者との意見の食い違いを調整する。

 

H再生計画案の提出。

 

I個人再生計画案の認可決定。

 

J計画案に沿って、返済を開始。
・通常3年、事情により最大5年の返済計画が可能。

 

民事再生の手続き期間は5ヵ月〜8ヵ月

民事再生の手続き期間は、平均して4ヵ月〜6ヵ月といわれています。

 

これは、「裁判所への申立てから再生計画案認可決定まで」に要する時間です。

 

実は、裁判所への申立ての前にも時間が必要です。

 

弁護士への相談・依頼の後、必要書類の準備、分割予納金の準備、債権者との事前協議、計画弁済の算定などを行う必要があり、これに約1ヵ月〜2ヵ月かかります。

 

このようなことから、民事再生の手続きを弁護士に依頼してから、再生計画認可決定までには、5ヵ月〜8ヵ月ほどかかると考えておくとよいでしょう。

 

また、裁判所によっては、個人再生委員の選任を行う場合があります。

 

個人再生委員は申立人の財産や収入を調査し、再生計画案作成のためにアドバイスを行います。そのため、「申し立てから開始決定の間」に、個人再生委員との面談等が必要となり、さらに1か月ほど時間がかかります。

 

民事再生では、給与差押えなど強制執行をすでに受けている場合、基本的にその強制執行は「開始決定と同時に」自動的に中止されます。逆にいうと、「開始決定までは、強制執行は続く」ということです。

 

個人再生委員の選任が行われた場合には、「開始決定」までにさらに1か月も余分にかかってしまいますので、強制執行の中止もそれだけ長く待たなければなりません。

 

どうしても「開始決定」まで待てないという場合は、申立ての段階で「強制執行中止の申立て」をすることもできますが、裁判所が必要と判断しなければ中止はできません。

 

強制執行を受けている、または受けそうだという人は、そのことを頭に入れ、早め早めに行動を起こすことをお勧めします。

 

民事再生後の返済期間は3年から5年

民事再生で再生計画案を作成するときには、原則として3年間かけて弁済するよう計画します。もちろん、これにそって返済を行います。

 

やむを得ない事情があると裁判所が認めた場合には、最大5年間の再生計画も認められています。

 

さらに、再生計画の認可決定後返済をスタートした後に、何らかの理由で返済が厳しくなった場合には、最長2年の範囲で返済期間を延長することもできます。

 

3年の再生計画であれば5年まで、5年の再生計画であれば7年までということです。

 

ただし、これには、裁判所がやむを得ない理由があったと認めることが条件です。

 

自己破産の流れ

@弁護士・司法書士に初回相談。正式に依頼するか検討する。

 

A弁護士・司法書士に正式依頼。

 

B委任契約に基づき、弁護士・司法書士から債権者へ受任通知が送付される。
・この後は債権者への返済はストップする。

 

C必要書類の準備期間。
・2か月分の家計簿、資産明細目録、給与明細などを収集。弁護士・司法書士への着手金も支払わなければならない。

 

D裁判所に自己破産を申立てる。

 

E破産審尋(面接)。
・裁判所によって扱いが異なる。

 

F自己破産の開始決定。同時廃止の場合はここで同時に完了。

 

G債権者からの意見申述期間。
・債権者が異議申し立てができる。

 

H免責審尋(面接)。
・裁判所によって扱いが異なる。

 

I裁判所から免責許可決定通知が弁護士・司法書士宛に送られる。

 

J債権者からの不服申立てがなければ、免責が決定となる。

 

自己破産の手続き期間は、6ヵ月から1年

自己破産では、申立てに必要な書類が多く、その収集にかなりの時間を要します。陳述書、2ヵ月分の家計簿、資産目録、債権者一覧表などと共に、添付書類も多く、この準備期間に3ヵ月〜4ヵ月かかります。

 

ところで、自己破産申立てをするまでには、弁護士費用の着手金を支払わなければなりませんが、その相場は20〜30万円といわれています。

 

一括払いは厳しいという場合、この準備期間の3〜4か月の間に分割払いをすることもできます。

 

自己破産申立てから免責確定までは、同時廃止の場合で、約3ヵ月から4ヵ月かかります。

 

管財事件の場合は、管財人との打ち合わせや債権者集会などがスケジュールに入ってきます。そのため、申立てから免責確定までの手続き期間はさらに長く、4ヵ月から半年以上かかる場合もあります。

 

このように、準備期間3〜4ヵ月+申立てから免責確定まで3〜6か月、合計6ヵ月〜1年が自己破産の手続きにかかる期間です。

 

途中、裁判所に出頭して審尋と呼ばれる面接を受ける機会もありますが、裁判所によって扱いが異なりますので、確認が必要です。

 

破産審尋については代理人である弁護士・司法書士だけの出頭で済む場合、省略される場合もあります。免責審尋は、何かしら問題がなければ出頭しなくてよいという裁判所もあります。

 

自己破産では弁護士・司法書士に依頼したらすぐに破産の申立てができるわけではなく、申立てのための準備期間が非常に長くかかります。

 

その準備の中には、依頼者本人がやらなければならないことも多いので、弁護士・司法書士と協力しながら進めていくことになります。

 

まとめ

債務整理には時間がかかることが、お分かりになったかと思います。

 

債務整理したいと思った時は、すでに切羽詰まっているという場合が多いと思いますが、債務整理の手続きを依頼したからといって、すぐに完了となるわけではありません。

 

差押えなどをされている場合やその可能性がある場合は、弁護士・司法書士に慌てて依頼しても、すぐにすぐ中止とすることができませんので、特に早めの対応が必要となります。

 

各債務整理の手続きにかかる期間と返済期間を以下にまとめます。

 

  • @任意整理:手続きに3ヵ月から6ヵ月、返済に3年から5年
  • A民事再生:手続きに4ヵ月から6ヵ月、返済に3年から5年
  • B自己破産:手続きに6ヵ月から1年

 

なお、どの債務整理の方法が自分に合っているかは、専門家である弁護士や司法書士の無料相談を利用するのが便利です。

 

当サイトでは、債務整理を扱う弁護士・司法書士2,400件以上を地域別にまとめていますので、そちらも参考にしてみてください。

 

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