【体験談】新事業の失敗で借金4000万円を抱えて自己破産

こんにちは、当サイトの管理人です。

今回は、自己破産した男性の体験談をご紹介します。

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事業の借金が徐々に膨らみ・・・

私は東京都葛飾区に住む46歳男性です。私には自己破産経験があります。そのいきさつをお話します。

借金が増えた原因は、事業を始めたことでした。事業は順調に売り上げを伸ばし、利益も順調に右肩上がりでした。ただ税金について不勉強だった私は、毎月の利益を翌年の納税用に蓄えることなく毎月浪費してしまいました。

資本金も事業資金と毎月の生活費程度しか用意しておらず、納税用資金をプールしていませんでした。このことが私の借金が増えるきっかけでした。

借入先は銀行でした。しかし銀行での借り入れが限度額に達すると、今度はノンバンク系不動産担保ローンを利用してしまいました。この時の資金は新たな事業用でした。事業を拡大することで経費を増やし、節税を行い納税額を抑えようとしたのです。

しかし、その考えは余りにもあっけなく失敗に終わりました。新しい事業は黒字になることなく、借金だけを増やし、2年後に廃業しました。

新事業の失敗で本業にも陰りが出て・・・

このことにより、順調だった本業にも陰りが出ました。本来なら十分に潤沢な利益を出せていたのに、本業の運転資金、納税資金、事業拡大用資金と借金は膨れ上がりました。総額4,000万円にも上り、月々の返済額は20万円を超えました。

当時の収入は1,000万円近くありましたが事業ローンの他、分割納税、自動車ローン、自宅ローンもあり、さすがに生活費を圧迫し、生活が立ちいかなくなりました。

そんな状況下でストレスと過度の労働で疲れ果てた身体を、静かに糖尿病が蝕んでいました。疲れやすい、喉が渇く、トイレが近いなどの症状が発症し、目の見え方もおかしくなってきました。自動車の運転もおぼつかなくなり廃業を決意し、自己破産を決めました。

早く借金のストレスから解放されたくて、区の無料法律相談に出向き、担当弁護士に相談しました。

自己破産などみっともないことであり自業自得であると考えていた私は、まず弁護士に激しく叱責されるのだろうと思っていました。

弁護士に自己破産を相談すると・・・

しかし、担当弁護士は静かにこれまでの状況を聞いてくれ、一言「大変でしたね。」と優しく仰ってくれました。そして「もう支払いはしなくていいですから。私に任せてもらえませんか。」と仰ったので、そのまま自己破産の依頼をお願いしました。

破産人に親身に寄り添う姿勢に心底救われた気がしました。そんな弁護士の人間性が決め手となっての依頼でした。

ただ気がかりもありました。それは弁護士費用です。弁護士に依頼するのは初めてのことです。まだインターネットでの情報が不十分だった時代です。自己破産費用の相場など知る由もありません。また廃業し収入のあてがなく、病気治療もあったため思うように働くこともできません。

弁護士からは「心配しなくていい。あなたが支払える精一杯で問題ない。」と仰ってくれました。

自己破産手続きを進めていくと・・・

破産の依頼をしたことで、毎月のローン支払いは弁護士事務所の口座に振り込むように言われました。これを半年間続けました。この間、弁護士は債権者に連絡をとり、和解を持ちかけていました。

しかし話し合いは不調に終わりました。この時に弁護士事務所に振り込んだ金額が120万円ほどです。この中から40万円ほど弁護士にはお支払いし、今後の生活用にと残りを返却してくださいました。

和解協議が不調に終わり、民事再生の申し立てをしました。その後、裁判所に2度呼ばれました。1度目は事情聴取、2度目で免責を言い渡されました。

弁護士に依頼してからは、銀行やローン会社から支払いの催促電話がなくなりストレスを感じなくなっていましたが、裁判員から免責を言い渡された時に「あなたが免責となったことで、泣いている人がいます。そのことを忘れないでください。」と言われ、今まで自己保身に走り、自己破産という身勝手な決断をしたことを人間として恥ずかしく思いました。